Horror Cam Pic

俺の親友にAというヤツが居るが、こいつが厄介な事にかなりの霊感をお持ちで、時々薄気味悪くなるような体験を享受させてくれる。 

二人しか居ない部屋で3人で話してる事なんかしょっちゅうで、正直こいつとは絶対に行かないと決めている場所が多々ある程だ。

そんなある日のコンパでの出来事。

またも彼はやらかしてくれた。
コンパといっても小規模の物で俺とAの2人に女3の組み合わせだった。
絶対的不利な状況にもめげず酒豪の俺は酒豪っぷりを発揮して、女の子を飽きさせず、なんとか自然にカラオケオールにまで持ち込んだ。

少々無理はしたがその日はかなり好みの女性Mが居たので、絶対に介抱してやろうと入れ込んでいたのだ。
会も進んで女の子らがカラオケに夢中になってる間にAと話す間が出来た。

俺「つーかよ、お前Mさんどう思うよ?」

A「あーMさんはやめとけ。」

この時もうAとは長い付き合いの俺はAの言わんとする事を察知して続けた。

俺「おいおい辞めてくれよなこんな場所で」

A「・・・」

その日は一応朝まで歌い明かして泣く泣くMを諦めて別れた。

後日Aに聞いたところ、俺が狙っていたMに憑いていたのは真っ赤に腫れ上がったMr.土左衛門。
生前Mに好意を持ってたヤシで物凄い情を入れ込んでるとのこと。
見えんとは言えさすがに持ち帰らなくて良かったと久々に感謝した俺だった。

ちなみにこのAと絶対に行かない場所の一つに近所の踏切がある。
ここはA自身がかなり避けているポイントで、それを聞いてからは俺も行かない。
何でも踏切の真ん中に黒いモヤが漂っていて、そのモヤが延びて引き摺り込みに来るのだそうだ。
この話のせいで俺は対岸にあるコンビニに行けなくなった。

それでもAとはかなりの仲でお互いの家にしょっちゅう泊まりに行っている。
大抵はゲームをしながら朝まで語り明かすのが恒例だがたまに深夜、部屋の内外で話だけをするような事になったら注意が要る。
大抵はお互い気付かないうちに訳のわからない話になっているからだ。
どちらも話題は変えないのに何故か話がぜんぜん違う内容になっていく。
そしてときどき聞いてしまうことになる。

?「なぁ、お前等ひとの話聞けよぉ!」

そん時ばかりはさすがに引く。 


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