小学生の時の話。
工場脇の広い空き地に、週に何回かは遊びに行っていた。
Horror Cam Pic (2)

空き地と言っても学校の校庭より遥かに広く、今考えると何故あれだけの面積が未開発のままなのだろう、とは思わされる。
まま「だった」のだろう、と書かない理由は、二十云年経った今も未開発のままだから。
背よりも高い笹が、一帯を覆っていた。
チャリで近くまで行き、まぁサッカーも何もやれないんだけど歩くだけで遊びになった。

多分秋頃だったと思う。
いつものように何人かで遊びに行き、それぞれ勝手に歩き回っていたんだ。
一人ずつ分かれて行動していた。
自分も笹をガサガサ掻き分け、目的もなく歩き回っていた。

そうこうする内、少し寒く感じ始めたから、笹の開けた陽の射した場所を探し、其処へ出た。
先客がいた。
ヘビが一匹、トグロを巻き日向ぼっこをしていた。
これだけだと何の変哲もない話なんだが…



ヘビがでかい。
でかすぎる。
とにかく、でかいんだよ。



小学生だったとは言え、トグロの直径が充分寝られるベッドに感じた。
陽に気持ち良さそうに当たっていて、特にこっちを気にした様子もなく、陽へ向けゆっくり首の向きを変えていた。

ヘビが気持ち良さそうにしていたせいか、間近にしながら不思議と怖くは感じなかったな。
でも時間にして2~3分ほど眺めていると、軽く威嚇と言うか、鎌首をもたげてきた。
顔の位置が自分の背よりも高く、見下ろされる形になった。
それでも害意は感じなかったんだが、礼儀上ここに居ちゃいけないのかなと察し、離れた。

その後、仲間と(勿論空き地で)会い、普通に何事もなく帰ったっけな…
自分は生き物に詳しくない。
だからあんな巨きなヘビが、日本にいるかは知らない。
今思うと、と言うかその時リアルタイムで思ったが、アオダイショウだったとは思う。
アオダイショウが日本で最も大きいヘビ種なのくらい、知っている。

それにしても、あんなに大きくなるものか????
空き地はどうも産廃処理場が近いらしい。
空き地がいつまでも開発されない理由、空き地で他の子供たちが遊ぶ姿を見ない理由。
そしてあのヘビの生まれた理由はひょっとして…


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