学校というのはなんだかんだで良く妙なことが起こる。
Horror Cam Pic (2)

丁度この頃になると年度末、卒業に向けて学校全体で文集を作ったりするよね。
卒業生だけのじゃなくて、全学年分の文集。
各クラステーマ毎に短い文章を児童に書かせたりするやつね。
そんな文集の中でも低学年に限って起こる妙な話がある。
やっぱり低学年だと、時折不思議な日本語を使ったり、なんのこっちゃみたいな文章を書く子供はそれなりにいる。
そんな時は大体そのクラスの担任が手直しをしたりして体裁を整えるんだけど。
そんな中で、理解不能な作文を書いてくる子供がいる。

理解不能と言っても文章自体は別段文法も間違っていないし、言葉を間違えているという訳でもないんだけど、その文章の意味するところが全く不明瞭な作文を書いてくる。
で、こういう作文が出てくると「またか」ってなるのよ。
明らかにお花畑や電波っぱな作文とは違って、分かるけど分からない。
この手の作文を書いてくる子供が必ずいる。

それだけならまあ「稀に良くある」みたいな話で済むんだけど、ところがそうもいかなくて、この手の作文が毎年出る。必ず出る。
「変な作文を書く子が毎年いる」んじゃなくて、「毎年同じ様な共通性のある変な作文を書く子が出てくる」んだよ。

けど、書いてくる児童にはそれらしい共通点もない。
かたや成績優秀で作文が得意な子だったり、かたや明るくて元気な運動好きな子、他にもゲームが好きな子とか、無論ちょっと内向的だったり、些かの事情がある子もいる。
そんな風に毎年、共通性のない子たちが同じ様な共通性を持った意味不明な作文を書いてくる。という児童が知らない教職員の七不思議、のような話。
ちなみにその作文は

「○○しつのまどで、おねえさんとたくさんおはなししたよ。○○のこととかを、たくさんおしえてもらってさよならしたよ」

みたいな作文。
○○室、お姉さんというのが大まかな共通項で、他にもNさんという人名が出てくることもある。
そこで子どもたちはその「お姉さん」とあることについて話したり絵を書いて見せたりしているらしい。
他の職員に聞いたところでは髪が長いとか、帽子だとかそういう付加情報が書いてあることもあったそうな。
総合すると「髪の長い優しそうなお姉さんで名前はNさん」と言うことになる。
年齢はよく分からないけど、低学年児童の目から見て「お姉さん」なので勝手に二十代くらいではと思ってるけど、当然該当しそうな人はいない。

一時期「不審者が校内に入ってきたのでは?」みたいな事になったけど結局それらしい目撃情報もなかった。
というか余り不安を煽っても、とあまり公にどうのこうのみたいなのはなかった。
実害もなかったしなんだんかんだで有耶無耶に…まあその体質的に、と。

でまあ、書いてあるように毎年恒例になってるので、この「Nさん」に関連した作文を書いてきた子にはやんわりと別な思い出を書こうね、と促してる。
意外とみんな素直に別な作文を書いてくるし、それは普通。

ちなみにそういう体験をした、Nさんと会った、みたいな話が児童の間では意外とというか全く広まってないらしく、文集の作文でしか聞いたことはない。

因みにこの○○室というのは二階にあって窓はあるが、ベランダはない…。


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