私がまだ幼かったころの話。
Horror Cam Pic (3)

母方の親戚が祖母の家に集まった。 
私は従兄弟たちと祖母の家でかくれんぼをして遊んでいた。 

祖父母の家の二階には物置部屋があり、その部屋の奥に高さ1メートル程の小さな扉があった。 
その扉は頑丈な錠前がかけられていてた。 

祖母にその扉のことを尋ねると、扉の奥は納戸でずいぶん昔に鍵を無くしていらい開かずの間になったそうだ。 
「どうせ中にはガラクタしかないからわざわざ開けるものねえ」と祖母は言っていた。 

昼間でも薄暗い物置部屋は隠れ場所の宝庫で、私はその扉の手前に置いてある古びたソファーの後ろへ身を隠していた。 

床に這いつくばり外の様子を伺っていると、うっすらと埃の積もった床に、あるものを発見した。 

それは私の付けた足跡とは別の人の足跡。 
その足跡は子供の私の足の半分にも満たない大きさだった。 

小さな足跡は物置部屋の外へ向っていた。 
その足跡の出所をたどると、鍵のかかった例の小さな扉からだった。 

「この家には座敷童子がいる」そう思った私は、一目散に一階へ降り皆にその事を伝えようとした。 

ドタドタと階段を降りてきた私を皆が制した。 
母の妹の赤ちゃん(私の従兄弟)が今寝付いたばかりだから静かにしなさいと。 
布団のうえですやすやと眠る赤ちゃんを、皆が笑顔で眺めていた。 





しかし、私はその時気付いた…
赤ちゃんの足の裏が異様に黒くすす汚れているのを。


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