バイト先の上司から聞いた話です。 
Horror Cam Pic (3)

夜の山道を1台の車が走っていました。
乗っているのは1人の男。
街までは遠く、前にも後ろにも車はありません。 

しばらく走っていると、周囲がモヤモヤっとしました。
霧でも出たのかなと思っていたら、後ろに車が1台。
彼は「こんな時間に走ってる車もあるんだな・・・さっきまではいなかったのに」と思いながらも、普通に車を走らせていました。 

しかし、しばらくすると、その後ろの車が急に近づいてきたのです。 
そして彼の車の真後ろにまでやって来たかと思ったら、いきなりパッシング。 

彼はびっくりしましたが、その車はまた離れていきました。 

ちょっと気持ち悪いと思いながらも、彼は再び運転に集中しました。 
ところが、またもや後ろの車が近づき、そしてパッシング。
そして、また離れていきました。 

彼は怖くなり、車のスピードを上げましたが、後ろの車は同じ事を何度も繰り返します。 

そうこうするうちにようやく山道が終わり、街の明かりが見えました。 
彼は急いで山を下りると、麓にあったコンビニに車を止め、中に駆け込みました。 
そして店員に「変な車が追ってきている。警察を呼んでくれ!」と叫びました。 

店員が驚いて電話をしようとしたそのとき、あの車がコンビニに止まったのです。 
そして中から1人の男が降りると、コンビニに入ってきました。 

彼は怖かったのですが、ここはコンビニだし、店員もいるので多少勇気が出ていたので、男に文句を言いました。 

「あんた、一体どういうつもりなんだ!」 

しかし、彼は怒鳴った後で思い切り驚きました。 
なぜなら、その男も彼と全く同じセリフを言ったからです。 

驚きながらも彼は、男にどういうことか事情を聞きました。 
すると男はここに来るまでの顛末を話し始めました。 


夜の山道を1台の車が走っていました。
乗っているのは1人の男。 

街までは遠く、前にも後ろにも車はありません。 
しばらく走っていると、周囲がモヤモヤっとしました。 

霧でも出たのかなと思っていたら、前方に車が1台。
彼は「こんな時間に走ってる車もあるんだな・・・さっきまではいなかったのに」と思いながらも、普通に車を走らせていました。 

することもなかったので、彼は前方の車を眺めていました。 
暗くてよくわからなかったのですが、車内にいるのは1人だけのようです。 

しかし、よく見ていたら助手席にも人影が見えました。 
「あれ? さっきは1人だけ乗ってるように見えたんだけどなぁ」と思ったその瞬間、信じられないことが起こりました。 

運転席のシートの上の部分、つまり運転手の首筋のあたりに向けて、助手席から真っ白い手が2本、スーっと伸びていったのです。 

彼は驚いて車を近づけ、パッシングをして運転手に知らせようとしました。 
すると、その光のせいでしょうか。
助手席から伸びた手はまた戻っていったのです。 

彼は安心し、車を離しました。
しかし、しばらくすると再び助手席から白い手が・・・ 
彼はまた車を近づけてパッシングしました。
するとまた手は戻っていきました。 

そうこうするうちにようやく山道が終わり、街の明かりが見えました。 
前方の車は急いで山を下りると、麓にあったコンビニに車を止めました。 
それを見て、彼は「いたずらにしてもほどがある。文句を言ってやろう」と思い、 
自分も車を止め、ここに入ってきたという・・・


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