友達から聞いた話です。 
Horror Cam Pic (4)

友達はある大学に受かって、東京で一人暮らしをしています。 
ある時、部屋で何気なくテレビを見ていたとき呼鈴が鳴りました。 
 
何だろうと思って戸を開けてみると、そこには誰も居ませんでした。 
質の悪いイタズラだと思っていましたが、それはその日から何日も続きました。 
 
一ヶ月くらい経った時、さすがに耐えきれなくなって警察に相談に行きました。 
最初はあまり相手にしてくれなかったけれど、彼は切実に訴えました。
又、その時にちょうどストーカー殺人があった事もあり、警察が家に来てくれることになりました。 

次の日、私服警官が二人彼の家に来ました。 
呼鈴が鳴らされるのは大抵、10~11時くらいだったので警官は9時頃来て、一人は彼と中に、もう一人は部屋の入り口が見える物陰に隠れていました。 
 
部屋の中に居た警官は若いと言うこともあり、話が弾み呼鈴のことも忘れていたとき、
 
「ピンポーン」 
 
といつもの様に呼鈴が鳴りました。 
警官は注意深くドアを開けましたが、やはりそこには誰も居ませんでした。 
 
急いで隠れている警官の所に行き、 
 
「おい、誰か来たか?」 
 
と聞きました。 
もう一人の警官は誰も来てないと言いました。 

「ひょっとして故障とかしてるんじゃないですか?」 
 
物陰に隠れていた警官がそう言い、チャイムを確認しました。 
 
スイッチを押しても何も音がせず、やっぱり故障だよと笑っていたら、部屋の中に入っていた警官が青い顔をして外にでてきました。 
 
「ちょっと来てくれ。」 
 
そう言われて中に入って彼が指を指す方を見ると、そこには呼鈴本体がありました。 

「これがどうかしたんですか?」 
 
彼は何故、警官がそんな顔をしているのか分かりませんでした。 
警官はゆっくりとした口調で言いました 
 
「よく見てみろ…これ、電池が入ってないんだぞ。」


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