Horror Cam Pic

これは私が体験した心霊体験です。  

仕事柄、なぜか朝の5時には出社するので、
朝4時には起きます。 
起きてまず、すぐにタバコを吸うんですが、
家の中では禁煙なので外(庭)に出て吸います。 
吸っていると、よくうちに新聞を配りに来る
新聞配達の男性に会います。 

よくよく見ると若いので
「中学生・・・か?」と尋ねると、 
「いいえ、高校生です。おはよーございます!!!」
と朝っぱらからすがすがしい挨拶をします! 

私も高校生時分新聞配達(朝刊)をしていました。
給料は25000円(今だと40000くらいかな)、
うち7000円が学費、5000円家に入れ、あとは小遣い。 
ですから、彼にはすごく好感が持てたんです。 

仕事の関係上、あまったお菓子を黙って持って帰る癖があるので、
それを少しだけ
その高校生に与えてあげてました。
その都度、オウム返しのように「アリガトーゴザイマス!!!」
といなせな返事をしていました。

ところが、クリスマスの日の事です。 
いつものように外でタバコを吸ってると
新聞配達の高校生がやって来ました。 
しかし、いつもと様子が違います。 

ブスーッとした顔で挨拶もせず、
乱暴に私の前に新聞を差し出すと、 
私が取るか取らないかという間に行ってしまいました。 
私も初めは「なんだ、あの態度は。いつもお菓子あげてるのに」と、
ムカつきましたが
そのうち
「ああ、クリスマスだというのに、
彼女にでも振られたから機嫌が悪いのかな」と 
勝手に納得してしまったんです。 

それで家に入って新聞を読むと1面見出しにでかでかと
「高校生惨殺」と言う言葉が載ってます。 
「ふ~ん」と飛ばして、いつも見ているテレビ欄、スポーツ欄、
おくやみ欄を見て仕事に行く準備を始めました。

そして時間になり出かけようと門をくぐると 
変なデブ親父が「おはようございます」と新聞を差し出してきました。 

「なんだ、あんた?うちはOO新聞しか取ってないんだぞ」と言うと 
「あ、はい、OO新聞ですが・・・」と言うんです。 
「いや、もう配ってもらったけど」 
「え?今日、担当の子休んでいて、そんなはずはないんですが・・・」 
「???」 

しょうがないから、その親父が差し出す新聞受け取りました・・・。
確かにOO新聞でした。 
新聞折ってあるんですが、1面見出しは見ることが出来ます。
政治のことでした。 
さっきのと違う・・・考えてみれば、
見出しに「高校生惨殺」なんて、まず載るはずがありません。 
不安になり、キッチンに置いていた新聞を見に戻ったんですがありません。 
すでに起きていた妻に聞くと「そんなのなかった」と言います。
「あり~?」とか思いながらも、
遅刻しそうになったので大慌てで出かけました。 
そして仕事に夢中になるうちに朝の出来事なんか忘れてしまいました。 

そして次の日です。 
外でタバコ吸ってると高校生が来ました。 
そして、また挨拶なしのブスーッとした顔で
乱暴に私に新聞を差し出してきました。 
「ぁんだ~ こら~ その態度は~ もうお菓子やらんぞ~」と、
脅しをかけたんですが、
高校生は行ってしまいました。 
チッ!とか思って新聞を見ると、また「高校生惨殺」の見出しが!? 
「なんで・・・!!?」昨日は飛ばして読んだんですが、
今日は見ることにしました。 
こんな事が書いてありました。 

≪新聞配達途中の高校生が遺体で発見≫
死後約一週間経過、全身に十六ケ所の刺し傷。
右手小指左手中指を損傷、表皮剥脱、皮下出血多数。
直接の死因は数回に渡る頭部への打撲、脳髄は三分の二を損失、
顔は原形をとどめず、歯形より本人と確認。
遺体はXX県OO町の林道脇で発見。 

!?OO町っていえばうちの近所じゃないか。
しかもすぐ近くには林道があるし 、
そういえば普段はうちに入れると角曲がっていくのに、
昨日今日はまっすぐ行ったぞ! 
その先には林道(2kmくらい先)が!
もしや・・・ 

時間になったので出かけようとすると、
昨日のデブ親父がうちの家のポストに新聞を入れようとしています。 

「今日も休みなの?」 
「ええ・・・」そしてぼやくように
「無断欠勤、家にも帰ってないそうですよ」 
さっきの新聞のこともあるし冗談めいて、
「どっか死んでんじゃないの?」って言うと 
「ハハッ」と愛想笑いして行ってしまいました。

そして次の日、また来ました。
挨拶なしのブスーッとした態度で。 
私は言いました。
「きみは死んでるんじゃないのか?」 
しかし、私のそんな言葉を無視してまっすぐ
林道へ行く道に行ってしまいました。
見出しもまた「高校生惨殺」です。
記事も昨日と一緒。 
もしかして本当に死んでいて私に発見されたいのかな?と思い、 
その日は会社を休み、林道に行く事にしました。

脇の茂みの中をくまなく探したんですが、
結局、見つかりませんでした。 

そして次の日、寝坊してしまい着替えると、
顔も洗わずに出社しようとするとデブ親父がいます。
そして 
「死んでましたよ。自宅の裏のドラム缶の中で。
凍死だそうです。
検視の結果、イブの日だそうです。
しかし、なぜ死んでるってわかったんですか? 
ご主人、もしかして預言者かなんか?」 

しかし、私はその日は寝坊してしまい、
そんな話聞く暇なかったんで無視して行きました。 

これが私が体験した唯一の心霊体験です。



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