本物の殺人現場を撮影した、猟奇的な趣向の持ち主に向けた「スナッフビデオ」。
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それは、都市伝説の産物だといわれている。これまで、多くの作品が「本物だ」と噂され、中には警察に通報され制作者が取り調べを受けた事例もある。

結果、この世に出回っているスナッフビデオの多くは、本物そっくりにつくられたフェイクだとされるようになった。

確かに、これまで世界に流出した多くはフェイクだったが、世界で唯一メキシコでだけは、本物のスナッフビデオが、毎日のように制作されているのである。

世界でも有数の、スナッフビデオの産地となっているのが、メキシコ北部チワワ州にあるシウダー・フアレスの街だ。殺人事件の多さからホンジュラスのサン・ベドロ・スーラに次いで、世界で2番目に危険だとされる都市である。

しかし、危険なエリアがある程度決まっているサン・ベドロ・スーラに対して、この街はどこも危険で、安全なところなどまったくないことが特徴だ。

この街は、メキシコ政府と、いくつもの麻薬組織とが入り乱れて凄惨な抗争を繰り広げる麻薬戦争の中心となっている。

メキシコの麻薬組織の恐ろしさは、自分の組織の暴力性を誇示し、恐怖による支配を志向することにある。

彼らは勢力を誇示するために人の命を奪っていくのだが、時には5人、10人と多くの人間を一度に処刑していくこともある。

殺害対象は、敵対組織のメンバー、密告者、警察から一般市民まで、ほぼ無秩序である。

かつては、死体を路上に放置したり、歩道橋などにぶら下げるという形で勢力を誇示していたが、近年急激に増えたのが殺害現場を撮影してネットに流すというものだ。

これは、特に対立する組織に対して行われており、何度も銃口を突き付けて恐怖に怯える犠牲者の姿を撮影し、最後には殺害してしまう。

しかし最初に銃で撃ち殺されてから切り刻まれるのはまだマシで、中には生きたまま切り刻まれる者もいる。

さらに、彼らは死体に自らの組織のアイコンを刻むことを好んでおり、巨大麻薬組織の一つ“ゼタス”は、死体にZの文字を刻み込むことを習慣にしている。

そして、彼らは撮影した画像をYou Tubeにアップロードするのである(You Tube運営が見つけたら、すぐに削除されるのだが……)。

また、麻薬組織の殺人は、臓器売買を兼ねている場合も多いといわれ、アメリカでは臓器移植のドナーが見つからないときには、メキシコへ行くのが当たり前だとされている。

そんなシウダー・フアレスの街を中心としたチワワ州で、よく見られるのがレイプ・ツリーと呼ばれるものだ。

チワワ州では、女性が行方不明になる事件が当たり前のように起きており、多くが麻薬組織が拉致し、レイプしたあげく殺害するというケースだが、その犠牲者の下着を木にひっかけたのが「レイプ・ツリー」なのである。

なにしろ、木にかけられている下着は一つや二つではなく、場所によっては、それこそ何十人もの下着が、木にかけられて風に舞っているところを見ることができる。

住民たちは、恐れて近づくことをしないので、レイプ・ツリーにかけられた下着は、朽ち果ててしまうまで、いつまでも風に舞い続けているという。

いつ、どこで、誰が銃で撃たれるか、誘拐されるかもわからない街。

観光気分で訪れたら、即座に身ぐるみを剥がされた挙げ句に、内臓まで抜き取られてしまうこともありうる、まさに激ヤバ地帯と呼べるエリアだ。

世界で最高レベルの立入禁止都市を、選ぶとすれば間違いなく、ここだ。


     


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