子どもの頃の怖い話。

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父は、休みになると本当に一日中寝ていた。

眠そうな目をして遅めの朝食を食べ、
再び布団に戻ると夕飯まで起きない。

たまの休みぐらいゆっくりしたい気持ちは、
今でこそ理解できるが
まだ幼かった私は、
かまってくれないことに腹を立て、
よく泣きじゃくっていたらしい。

夕飯前に父を起すのは私の仕事だった。

私は、こんもりと盛り上がった布団の上に
勢いよく飛び乗った。

「おとーさん、ばんごはんだよ~!!」

「んー」

起きているのか寝ているのか分からないような、
低い声が聞こえる。

どうやら目覚めが悪いらしい。

布団から起き上がる気配もない。

父の布団の中に潜り込もうとしたとき、
母が台所から私を呼んだ。

「けいちゃん、お父さんなら今日出張でいないんだよ」

     


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